アセロラの効果・効能は?【妊活におすすめの食材】
抗酸化作用のあるビタミンCや各種ポリフェノールがアセロラにはたっぷり
「アセロラ」とは、キントラノオ科ヒイラギトラノオ属に属する高さ約3mになる常緑低木植物のことで、もしくはその果実のことをいい、別名ではバルバトスチェリーや西インドチェリーとも呼ばれています。
「アセロラ」の果実はさくらんぼのような球形をした赤い果実であり、直径は約2~3cm、重さ約6~10gのデコボコとした果実です。熟した「アセロラ」は果汁も多く、甘い中にも少し酸っぱい味がし、その皮は柔らかくなっています。
風邪をひいたりして身体が弱ったときにアセロラを食べると元気が出る
「アセロラ」は熱帯アメリカや西インド諸島等で、風邪をひいたりして身体が弱ったときにアセロラを食べると元気が出るといわれて、昔から健康維持の効果のある食べ物として親しまれてきました。
1940年代、プエルトリコの科学者が「アセロラ」の果実にアスコルビン酸(ビタミンC)が多く含まれていることを発見して、関心が持たれるようになり、その後、大航海時代の15世紀に、イギリス人やスペイン人によって世界に広められました。
日本へは1958年に、ハワイ大学教授のヘンリー仲宗根氏によって、沖縄に伝えられたことが始まりとされています。
「アセロラ」の原産地は熱帯アメリカや西インド諸島ですが、現在は、ブラジルが「アセロラ」の世界最大の生産地です。
日本では主に沖縄で栽培されており、旬の時期は5~11月となっています。
ビタミンC含有量はレモンの約10~30倍以上
「アセロラ」の果実にはビタミンCが豊富に含まれており、その含有量はレモンの約10~30倍以上といわれています。
また、近年は「アセロラポリフェノール」というアセロラに含まれる抗酸化成分も注目されており、紫外線照射によるメラニン等の色素沈着抑制効果の可能性があるとして研究が進められているようです。
また、「アントシアニン」という果実の赤色の色素であるポリフェノールは、目や肌に大変良いとされています。
このように「アセロラ」には、抗酸化作用のあるビタミンCや各種ポリフェノールが含まれているため、妊活におすすめの食材であるといえます。
活性酸素が増えすぎてしまうと、卵子の老化や精子の染色体異常等が発生しやすくなる
人間の身体には、生きている限り活性酸素というものが作り出されますが、この活性酸素は体内で細菌やウイルスと戦うことで作り出されるもので、増えすぎてしまうと身体に悪影響を及ぼしてしまいます。
活性酸素が増えすぎてしまうと、卵子の老化や精子の染色体異常等が発生しやすくなるため、不妊の原因となってしまいます。
抗酸化作用は、この増えすぎた活性酸素を取り除く作用のため、妊活には欠かすことのできない作用なのです。
また、妊活中は何かとストレスを抱えやすくなりますが、活性酸素はストレスによっても増加することが明らかになっているので、妊活中は特に注意が必要となります。
さらに、妊活には欠かせない女性ホルモンや男性ホルモンが身体の中で作り出される時、実は同時に大量の活性酸素が作り出されてしまうため、これらのホルモンの分泌をより活発にするためには、この時に作り出された活性酸素を効率よく取り除く抗酸化作用が、より重要となります。
その他、ビタミンCには亜鉛の吸収率を高めるという作用もあります。
亜鉛は「セックスミネラル」と呼ばれるほど、性別問わず生殖機能の発育・維持などに効果があるミネラル成分です。
ただ、亜鉛は身体への吸収率がとても悪い栄養素の1つであり、厚生労働省の資料では腸管吸収率が約30%と、とても低くなっています。
ただ、ビタミンCは亜鉛と相性が良い栄養素として知られており、例えば、牡蠣とレモンの組み合わせは栄養学的にも理想的とされています。
このように妊活におすすめの食材である「アセロラ」ですが、生の状態だととても傷みやすく、冷蔵庫で保存しても2~3日で傷み始めてしまいますので、注意しましょう。