向井亜紀さんの不妊・妊活情報!代理出産の現状。【妊活した有名人】
理母出産を行い、双子の子供の子宝に恵まれた向井亜紀さん
向井亜紀さんは、1964年11月3日生まれで、本名は「高田 亜紀(たかだ あき)」であり、埼玉県大宮市(現:さいたま市西区プラザ)出身のタレント・女優です。
向井亜紀さんは、厳密に言うと不妊症だったわけではなかったようなのですが、代理母出産を行い、双子の子供の子宝に恵まれた芸能人として有名です。
向井亜紀さんの経歴
向井亜紀さんは、耳鼻科医院を経営する医師の父、高校の化学教師をしている母のもとに生まれ、その影響からか、幼い頃から理系を志望しており、将来は中学校の理科教師を目指していたそうです。
学歴としては、小学1年生時は蕨市立北小学校、2年生時は大宮市立馬宮東小学校、3~6年生時は大宮市立栄小学校に在籍。
その後、大宮市立馬宮中学校、埼玉県浦和第一女子高等学校を経て、日本女子大学家政学部家政理学2部生物系を中途退学しています。
中途退学は、在学中に芸能界入りしたことにより、学業との両立が困難となったことから、2年次在学中に中途退学したようです。
向井亜紀さんの芸能活動
向井亜紀さんの芸能活動としては、文化放送の「ミスDJリクエストパレード」でデビューしており、アイドルとしてグラビアや写真集も出版され、トレンディードラマ等にも出演していました。
1985年には、フジテレビ系列のテレビ番組「TVプレイバック」のレギュラー回答者としても出演しています。
そして、1994年、プロレスラーの高田延彦さんと結婚し、夫婦そろって無類の酒好きとして知られています。
2000年9月に妊娠が判明しますが、それと同時に子宮頸がんも発見
その後、向井亜紀さんは、2000年9月に妊娠が判明しますが、それと同時に子宮頸がんも発見されたため、妊娠5ヶ月である妊娠16週の時に妊娠継続をあきらめます。
そして、同年の11月21日に広汎子宮全摘出手術を受け、同年の12月19日に病状の報告会見を行っています。
この手術で子宮を全摘出した向井亜紀さんは、夫である高田延彦さんの優秀な遺伝子を残したいとの理由により、アメリカ合衆国・ネバダ州へ、代理出産を依頼しに行きます。
ただ、渡米後の同年8月と12月の2回、体外受精によってできた胚を代理母であるサンドラさんの子宮に移植し、着床を試みますが失敗してしまいます。
しかし、その翌年の2003年には、新薬による成果によって奇跡的に卵子を3つ採卵することができたため、夫の高田延彦さんの精子と体外受精を行い、その胚を代理母であるシンディさんの体内に移植しました。
すると2つの胚が着床に至ったため、同年の11月、代理母であるシンディさんの帝王切開出産によって、双子の男児を得ることができました。
夫婦揃って代理出産による双子誕生の報告会見を行う
その後、向井亜紀さんは、2004年1月15日に都内ホテルにて、夫婦揃って代理出産による双子誕生の報告会見を行い、双子の実名も発表します。
そしてその会見から7日後の1月22日に、東京都品川区役所において、夫婦揃って双子の出生届を、出産していない向井亜紀さんを「母親」とする「実子」として提出します。
しかし、日本の戸籍法の解釈は分娩者を母親としているため、区役所側は法務省に判断を仰ぐとしてこの日は書類を受理せず、一時預かりの形となり、結局、同年6月に双子の出生届は不受理となってしまいます。
向井亜紀さん夫妻は、この出生届不受理決定を不服とし、東京家庭裁判所へ処分取り消しを申し立てますが、翌年の2005年11月に東京家庭裁判所はこの申し立てを却下したため、向井亜紀さん夫妻側が東京高等裁判所に即時抗告しました。
日本では「実子」として認められない??
東京高等裁判所は、2006年9月29日に、「米国の確定裁判を承認すべき」、「子供の福祉の観点」という理由から、品川区役所に対して、出生届受理命令の判断を下します。
しかし、同年の10月6日、法務省はこの東京高等裁判所の判断について「我が国の従来の考え方と異なり、問題が残っている。」、「議論を深める必要がある問題だ。」との理由から、最高裁判所の判断が必要と不服申し立てをするように品川区役所に指示します。
これにより、品川区役所によって、同月の10日に許可抗告が申し立てられ、この代理出産により生まれた双子の出生届受理に関する結論は最高裁判所へと持ち込まれることとなりました。
最高裁判所は2007年3月23日に、「立法による速やかな対応が強く望まれる」としながらも、東京高等裁判所の東京都品川区の出生届の受理を命じた決定を破棄し、受理は認められないとする判断を下しました。
したがって、これにより向井亜紀さん夫妻の敗訴が確定してしまい、日本では「実子」として認められないということになってしまいました。
問題が浮き彫りになった向井亜紀さんの代理出産
このように代理出産には、まだ法整備が追いついていないところも多く、さまざまな問題をはらんでいます。
例えば、万が一代理母に何かあった場合にどうするのか、生まれてきた赤ちゃんのアイデンティティ、もし生まれてきた赤ちゃんに障害があったらどうするのか等の問題があります。
代理出産の表面的な部分だけでなく、このようないろいろな問題をかかえているということも知るようにし、全てを理解したうえで、代理出産という選択をするということが大切だと思います。